レクイエム(Requiem)25-1 人生の意義(Meaning of life)Ⅰ
レクイエム(Requiem)25-1 人生の意義(Meaning of life)Ⅰ
人生の意義(Meaning of life)
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人生の意義(じんせいのいぎ、人生の意味とも、英:Meaning of life)とは、人生において目的や意味とはあるのか、あるとすればそれはいかなるものなのかという問いである。自然な日本語では「人生の意義」などとは表現せず、むしろ「生きがい」という表現のほうが定着している[1]。
概要
この問いは、経済的に豊かな国でほど切実な問題となってくる傾向がある。経済的・物質的に豊かな国の人々ほど、ひどい「空虚感」や「心のむなしさ」にさいなまれている人の数が増える傾向がある。アブラハム・マズローは人間は基本的欲求のすべてを満たして、ようやく「自己実現の欲求」といった高次欲求にかられ始める、と言っているが、「豊かな社会」は基本的欲求を満たしやすい社会なので、高次の欲求が発現しやすく、それが満たされない苦しみにさいなまれやすいという面がある、と諸富は言う[2]。人生において、このような命題が人の心を捉える時期は3つある、とも言われる。思春期、中年期および老年期である。思春期を経た者の多くは、その段階なりの解答を持つ。中年期にもこのような問いが心を捉えることがある。これは「中年期の危機(en:Mid-life crisis)」などとも呼ばれる。深層心理学者のユングがこのような中年期の危機の問題に早くから関心を抱いた。 傍から見ると特に何の問題もない人で、むしろ財産・地位・家族などについては恵まれた状態の人に、このような問いで悩む人が多くいる。若いころに、「財産・地位・家族などを手に入れれば幸福になれるに違いない」と思い込み、ひたすら頑張ってきたのに、いざそれらを手に入れてみると、まったく幸福という実感が無く、自分の人生に「大切な何か」が欠けている、という気がして仕方なくなり、「人生のむなしさ」を痛感する人が多いのである。 この段階で、あらためて「残された人生で、私は何をすることを求められているのだろう?」「自分の人生を意味あるものにするためには、今後どう生きてゆけばいいのだろう?」という問いに真正面から向き合うことになるのであり、そして老年期にも、このような問いが心をとらえることがある、と諸富は述べる[3]。 神谷美恵子は以下のことを指摘する。 「自分の存在は何かのため、またはだれかのために必要であるか」という問いに肯定的に答えられれば、それだけでも充分生きがいをみとめる、という人は多い。老年期の悲哀の大きな部分はこの問いに充分確信をもって答えられなくなることにあろう。よって老人に生きがい感を与えるには、老人にできる何らかの役割を分担してもらうほうがよい。また、愛情の関係としても老人の存在がこちらにとって必要なのだ、と感じてもらうことが大切である[4]。
この問いは、そもそも自身の価値観の決定あるいは態度決定に関する問いであるので、学問や科学は、この問いに対する解答を与えてくれはしないとマックス・ウェーバーはしている[5]。
この問いに対する回答は宗教や哲学の中に見出すことができる。あるいはそれらを表現した文学や音楽などの芸術作品の内にも見出すことができる。
哲学における諸見解
功利主義
功利主義の起源はエピクロスまで遡れるだろうが、その思想の学派の創始者はジェレミー・ベンサムであるとされており[6]、彼は快と不快という二つの支配者の下にあることが人間の自然である、と主張し、そして道徳的洞察から功利性の支配(Rule of Utility)という説を展開し、「善は何であれ最大多数の最大幸福である[要出典]」とした。彼は生きる意味を「最大幸福の原理」[要出典]として定義した。功利主義
ジェレミー・ベンサムの第一の支持者は彼の時代の著名な哲学者であるジョン・ステュアート・ミルの父であるジェイムズ・ミルである。ジョン・ステュアート・ミルは父の仕事の多くからの転写と要約を含むベンサムの原理によって教育された[7]。
プラグマティズム
プラグマティズムは19世紀後半のアメリカで形成され、それ自体で(ほとんど)真理に関係して与件を供する環境との奮闘だけを仮定し、そして意味を持つ理論を派生させ、そしてその結果、功利と実用性もまた真理の要素でもあるとしている。さらに、プラグマティズムは役に立ち実用的なものだからといって何であれ常に真理であるというわけではないと主張しており、人間の善に最も貢献するものが長らく真である、としている。「実践において、理論的主張は実践的に検証可能であるべきであり、即ちあるものは予測およびテストが可能な主張であるべきであり、そしてつまるところ、人類の要求が人間の知的探求を指導すべき」と主張した。プラグマティズムの哲学者は、実践的で有用な人生の理解は人生についての非実用的で抽象的な真理より重要である、と主張する。
ニヒリズム
ニヒリズムは知識と真理の主張のあらゆる権威を否定し、価値は実在しないとし、それにおいては価値は主観的であるというよりも、むしろ無根拠である、とする思想である。そこにおいては、道徳は無価値で、社会の間違った理想としてしか見られていない。フリードリヒ・ニーチェはニヒリズムを世界、とりわけ人間の意味、存在、目的、可知的真理そして本質的価値を空にすることだと特徴付けた。簡潔には、ニヒリズムは「最も高い価値の無価値化」の過程である[8]。ゆえにニヒリズムでは「人生の意義」なるものは存在しない、となる。また、マルティン・ハイデガーは、ニヒリズムは「存在」が忘れ去られ、価値へと変容する活動であり、換言すれば、価値を交換する存在の減少であるとしている[9]。フランスの作家アルベール・カミュは人間の状態の不条理とは人々が外的世界に存在しない価値と意味を探すことであると主張している。カミュは『異邦人』の主人公であるムルソーとして価値のニヒリストを書いているが、[10]しかしまたニヒリスティックな世界における価値について、人々はむしろ「英雄的ニヒリスト」になる努力をすべきで、不条理との対面において尊厳を持って生きながら、「世俗の聖人」、友愛のある団結でもって生き、そして超越的な世界の無関心に反抗するべきであるとする[11]。
マトゥス:歌劇「グラーフ・ミラボー」(シュターツカペレ・ベルリン/フリッケ)
MATTHUS, S.: Graf Mirabeau [Opera] (Fricke)
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/0010752bc
ガーシュウィン:歌劇「ポーギーとベス」(セレクション)(1935-1942)
GERSHWIN: Porgy and Bess (Original Cast Recordings) (1935-1942)
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/8.110219-20
アメリカ陸軍野戦部隊バンド、陸軍合唱隊 - レガシー・オブ・ナディア・ブーランジェ
UNITED STATES ARMY FIELD BAND AND SOLDIERS' CHORUS: Legacy of Nadia Boulanger (The)
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/75442261382
ベニアミーノ・ジーリ:その生涯と芸術
Gigli: Beniamino Gigli - A Life in Words and Music (KAY)
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/8.558148-51
ヴェルディ/プッチーニ/グノー/モーツァルト/ポーイト/カタラーニ:オペラ・アリア集(テバルディ)(1949-1953)
Opera Arias (Soprano): Tebaldi, Renata - VERDI, G. / PUCCINI, G. / GOUNOD, C.-F. / MOZART, W.A. / BOITO, A. / CATALANI, A. (Tebaldi) (1949-1953)
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/idis6464-65
ヴェルディ/レーヴェ/ウェーバー/モーツァルト/J.S. バッハ/ヘンデル/ベートーヴェン:声楽作品集(シュヴァルツコップ)(1938-1954)
Vocal Recital: Schwarzkopf, Elisabeth - VERDI, G. / LOEWE, C. / WEBER, C.M. von / MOZART, W.A. / BACH, J.S. / HANDEL, G.F. / BEETHOVEN, L. van
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/idis6447-48
フォークス:クラシック音楽の歴史
FAWKES, R.: History of Classical Music (The) (Unabridged)
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/na414012
ミュージック・サウンド・スペクタキュラー
MUSIC SURROUND SPECTACULAR (THE) - The Tests
このページのURL http://ml.naxos.jp/album/de3179。
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